2012/01/20 更新
| 銘柄 | オリンパス(株) |
| コード | 7733 |
| 指定日 | 平成24年1月21日 |
| 指定理由 |
オリンパス株式会社(以下「同社」という。)は、平成23年12月6日、第三者委員会から受領した調査報告書の内容を踏まえ、有価証券報告書等の訂正報告書を提出する予定であることを開示しました。これを受けて、当取引所は、その訂正内容が重要と認められる相当の事由があり、同社株式については、虚偽記載に関する上場廃止基準に該当するおそれがあると判断して、同日、監理銘柄(審査中)へ追加指定(注)しました。その後、同社は、平成23年12月14日、平成19年3月期から平成24年3月期第1四半期までの有価証券報告書等の訂正報告書を提出しました。 本件は、金融資産の運用により生じた多額の含み損を、本来はそれを財務諸表に計上すべきであったにもかかわらず、連結対象外の複数のファンドを利用するなどの方法で隠蔽し、純資産の過大計上を長期間にわたり継続したものです。さらに、同社は、企業買収の機会をとらえて、株式の買取代金や仲介者への手数料を過大に支払い、その支払額をファンドに送金して損失を埋めるとともに、財務諸表上は「のれん」の償却等を通じて含み損の解消を図ったものと認められます。これらは、歴代の代表取締役の了知の下で、経理・財務又は経営企画を担当する取締役等が関与し、管理部門の限られた幹部社員の主導によって、数名の社外関係者の協力を受けて巧妙な手法を用いて行われました。その結果、不適切な会計処理が継続し、判明した連結純資産の訂正は、最大で1,235億円にのぼるものとなりました。 一方で、一連の行為は、会社組織としての関与が認められるものの、その発端となった損失の発生やその後の隠蔽行為は、一部の関与者のみによってなされたものでした。また、これらは同社本来の主たる事業部門とは直接的に関係せずに、その事業の経営状況には影響が及ばない形で進められたものであり、不適切な会計処理は、売上高や営業利益には概ね影響していませんでした。 本件虚偽記載の内容については、財務諸表への影響は長期間に及んでいたものの、同社の事業規模を踏まえれば、その利益水準や業績トレンドを継続的に大きく見誤らせるものであったとまではいえず、同社の本業における経営成績を拠り所とした市場の評価を著しく歪めたものであったとまでは認められませんでした。このため、上場廃止が相当であるとする程度まで投資者の投資判断が著しく歪められていたとは認められませんでした。 以上のように、本件虚偽記載の影響の重大性について総合的に勘案すると、上場廃止が相当であるとまでは認められないことから、同社株式について、監理銘柄(審査中)の指定を解除することとします。 ただし、本件については、代表取締役を含む複数の取締役が関与していたうえ、監査法人からの指摘に際して損失の隠蔽が発覚するのを逃れるために虚偽の説明を行い、結果的に、多額の訂正が必要な事態を招いているなど、当取引所市場に対する投資者の信頼を毀損したと認められることから、同社に対して上場契約違約金の支払いを求めることとします。 また、同社においては、企業買収に係る取引等の必要性や妥当性について十分な検討がなされていなかったなど、経営者の業務執行を監督すべき取締役会及び監視すべき監査役会が有効に機能しておらず、コーポレート・ガバナンスが不全であったと認められます。さらに、管理部門の一部におけるコンプライアンス意識が著しく欠如するとともに、重要な資産の管理業務に係る体制・運用に不備があったこと等が認められます。このように、同社の内部管理体制等については、改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特設注意市場銘柄に指定することとします。 (注) 同社が平成23年11月10日に四半期報告書を法定提出期限までに提出できる見込みのない旨の開示を行ったことから、同社株式を同日付けで監理銘柄(確認中)に指定しました。このため、本件では、監理銘柄(審査中)として追加で指定することとなりました。なお、同社が平成23年12月14日に四半期報告書を提出したため、平成23年12月15日付で、監理銘柄(確認中)の指定を解除しています。 |
| 銘柄 | (株)京王ズホールディングス |
| コード | 3731 |
| 指定日 | 平成24年1月18日 |
| 指定理由 |
株式会社京王ズホールディングス(以下「同社」という。)は、平成23年10月4日、有価証券報告書等の訂正報告書を提出する予定である旨などについて開示を行いました。これを受けて、当取引所は、その訂正内容が重要と認められる相当の事由があり、同社株式については、虚偽記載に関する上場廃止基準に該当するおそれがあると判断して、同日、監理銘柄(審査中)へ指定しました。その後、同社は、平成18年10月期から平成23年10月期第3四半期までの有価証券報告書等に係る訂正報告書を、平成23年12月22日に提出しました。 同社では、代表取締役社長の指示の下で常勤監査役が実行役となり、平成13年5月頃から不正な資金流出を行い、平成23年10月期第2四半期末における流出した資金残高が合計399百万円と多額に上ることが発覚したことに関連して、遡及して貸倒引当金を計上しました。流出した資金は、代表取締役社長が個人名義での長期にわたる株式投資や個人事業への投資などのために使用したとされており、一連の行為は、会社資産と個人資産を峻別する法令遵守の意識に欠ける極めて不適切なものでした。また、取締役管理部長においては、会計処理に関する知識が不足しており、取締役としての責務を十分に認識することなく安易な会計判断が行われた結果、インセンティブによる売上高が過大に計上されている状況が認められました。これらの不正な資金流出やインセンティブによる売上高の過大計上により、平成19年10月期及び平成20年10月期においては、訂正前には経常利益を計上していたところ、訂正後には経常損失となりました。 本件虚偽記載の内容は、長期に及ぶもので、同社の経営成績に関する市場の評価に影響を与え得る程度に重要なものといえますが、業績トレンドや事業規模を継続して大幅に見誤らせるものとまでは認められませんでした。また、訂正の経緯においては、経営陣の関与がみられ、訂正の原因は、新たに判明した貸付けに係る貸倒引当金の計上や会計処理についての知識や認識が不十分であったことにあると認められます。このように、本件虚偽記載の影響について総合的に勘案すると、その重大性については、上場廃止が相当であるとまでは認められないことから、同社株式については、監理銘柄(審査中)の指定を解除することとします。 ただし、本件虚偽記載は、同社における取締役の監督機能や監査役の監視機能の不全に加え、会計組織の適切な整備・運用が行われていないなどの内部管理体制等の長期間に及ぶ著しい不備が背景となって発生したものと認められます。したがって、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特設注意市場銘柄に指定することにします。さらに、同社においては、開示に関する遵守事項に係る違反が認められることから、公表措置を行うこととします。 |
| 銘柄 | (株)アルデプロ |
| コード | 8925 |
| 指定日 | 平成21年11月25日 |
| 指定理由 |
株式会社アルデプロ(以下「同社」という。)が、有価証券報告書等の訂正報告書を提出予定である旨などについて開示を行ったことから、有価証券報告書等の訂正内容が重要と認められる相当の事由があると判断し、同社株式については、有価証券上場規程第601条第1項第11号a(有価証券上場規程第603条第 1項第6号による場合。以下同じ。)に該当するおそれがあると認められたため、平成21年10月23日に監理銘柄(審査中)へ指定し、当該規定に該当するか否かについて審査を行ってきました。 その後、同社は平成18年7月期中間期以降、平成21年7月期第3四半期(平成18年7月期、平成19年7月期中間期を除く。)までの有価証券報告書等に係る訂正報告書を提出しました(以下「虚偽記載」という。)。同社においては、業績達成を強く意識し、会計的に売買取引の成立要件である対価の収受が行われたとは認め難い取引の売上計上など不動産に関する不適切な処理が行われていました。また、棚卸資産を再評価した結果、過年度決算訂正を伴う多額の販売用不動産評価損を計上しています。これらは、同社における会計処理に係る希薄なコンプライアンス意識や事業部門から経理部門にわたる不動産取引に関する実効性のある検証・検討が成されなかったことに起因するものと認められます。 同社株式について、有価証券上場規程第601条第1項第11号aに該当せず、監理銘柄(審査中)の指定を解除することとしましたが、同社については内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、有価証券上場規程第501条第1項第1号に基づき、特設注意市場銘柄に指定することとしました。 |
| 指定継続決定日 | 平成22年11月25日 |
| 指定継続理由 |
当取引所は、株式会社アルデプロ(以下「同社」という。)が平成18年7月期中間期以降、平成21年7月期第3四半期(平成18年7月期、平成19年7月期中間期を除く。)までの有価証券報告書等に係る訂正報告書を提出した件について、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認め、平成21年11月25日に同社株式を特設注意市場銘柄に指定しました。 今般、当該指定から1年を経過したことから、同社から内部管理体制確認書の提出を受け、その内容等を確認したところ、同社の内部管理体制等が十分に改善されたとは確認できなかったため、同社株式について特設注意市場銘柄指定の解除を行わないこととしました。 なお、同社株式が特設注意市場銘柄に指定された日(平成21年11月25日)から3年を経過し、かつ、内部管理体制等に引き続き問題があると認められた場合は、同社株式は上場廃止となります。 |