当取引所は、今般、マークイット・グループ・リミテッド社(以下「マークイット社」)と協力し、Markit iTraxx Japanインデックスに関するデータを当取引所ウェブサイトに日々掲載することとなりました。
今回の取組みは、当取引所がマークイット社と協働し、これまで一部の機関投資家等の間において相対で取引されていたCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)取引やクレジットインデックス取引について、より多くの方々にも可能な限り分かり易く解説することにより、これらの取引に対する市場利用者の皆さんの御理解を深めるための一助となることを目的にして行います。
また、CDS取引やクレジットインデックス取引について、別途解説セクションを設けており、CDS取引に関する一般的な情報提供やCDS取引決済の標準化への取組みなどを通じてCDS取引市場の透明性確保に努めてまいります。
| インデックス名称 | REDコード | 期間 | スプレッド(bps) |
|---|---|---|---|
| Markit iTraxx Japan シリーズ12 | 2I668HAL8 | 5年 | 123.67 |

Markit iTraxx Japanインデックスは、投資適格を有する日本国内企業50社のCDS取引を指標化したものです。CDS取引においては、市場参加者は「スプレッド」を用いて価格状況を判断します。「スプレッド」とは、信用リスクを取る際に必要な対価(いわば「保証料」に類するもの)であり、通常ベーシス・ポイント(bp)で表記されます(1bpは0.01%であり、100bpsが1%となります)。信用リスクが大きいほど、「スプレッド」は大きくなります。
マークイット社が提供するREDコードは、Reference Entity Databaseの略称で、CDS取引において対象となる企業や国(参照組織)、またクレジットインデックスの各インデックスに付与されている取引コードを指します。CDS及びクレジットインデックス取引の電子決済及び照合等に使用されております。
期間は取引の年限を示しており、標準的には5年物の取引が行われていますが、3年物及び10年物の取引も行われています。なお、シリーズ12については5年物のみとなります。
Markit iTraxx Japanとは、マークイット社がライセンスを保有し算出する、日本国内の信用リスク取引市場の動向を示す代表的なクレジットインデックスです。
Markit iTraxx Japanの算出は、ライセンス保有ディーラーが日次ベースでインデックスの取引実勢終値(スプレッド)をマークイット社に提供し、マークイット社が各ディーラーから提供された終値について、一定のルールに基づき平均することにより行われます。インデックスは6か月ごと(3月20日及び9月20日)に新しいシリーズがリリースされます。各シリーズの構成銘柄には、日本国内に本拠を有する会社で、投資適格の格付けを有し、かつ市場流動性が最も高い50社が選定され、最終的にはライセンス保有ディーラーの投票により確定されます。更新された新しいシリーズを「オン・ザ・ラン」といい、古いものを「オフ・ザ・ラン」といいます。1本のインデックスの銘柄が随時変更されるのではなく、6か月ごとに新しいシリーズが組成されることから、古いシリーズ(オフ・ザ・ラン)と新しいシリーズ(オン・ザ・ラン)の複数のシリーズが並行して取引されることもクレジットインデックスの特徴の一つです。
なお、「オフ・ザ・ラン」の価格はマークイット社から有償で取引当事者に対して配信されています。
インデックスの詳細な解説、銘柄選出方法、ルールなどについては以下のリンクからご覧ください。
マークイット社:Markit iTraxx Japanについての解説
インデックスの構成銘柄については以下のリンクからご覧下さい。
Markit iTraxx Japanなどのクレジットインデックスは、ヘッジ・インデックスとも呼ばれ、信用リスクのベンチマークのみならず、実際の市場において取引することを前提に設計されています。債券や株式インデックスは、債券や株式などの現物価格を元に算出していますが、クレジットインデックスは、オフバランス取引であるCDS契約をインデックス化した点に特徴があります。
また、クレジットインデックス取引そのものがスワップ取引であるため、取引の売買に係る決済のみならず、契約存続期間中のクーポン(利金)の支払い、クレジット・イベント時の決済などのキャッシュ・フローが発生することにも留意が必要です。
クレジットインデックス取引は個別銘柄(シングル・ネーム)のCDS取引をバスケットにした性質を有しており、構成銘柄にクレジット・イベントが起きた場合は、その該当する個別銘柄について、個別銘柄のCDS取引を行った場合の手続きに準じた決済が行われ、それ以外の銘柄については引き続きリスクを負担する契約が存続することも一般のインデックスと異なっています。

マークイット・グループ・リミテッドは、市場の透明性に寄与し、中立的な立場で金融商品の時価を検証・評価することを目的として、16社の投資銀行の出資により2001年にロンドンに設立された金融情報会社です。現在、90社以上の主要市場参加者の協力を受け、クレジット・デリバティブを初め様々な金融商品の評価及びポスト・トレーディング処理まで業務を拡大しており、1500以上の金融機関が時価評価、リスク管理、業務効率化及び当局規制の要件に対応するために、同社のサービスを利用しています。
詳しくは、以下のリンクをご覧下さい。
株式会社東京証券取引所 派生商品部、情報サービス部
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