2009/08/24 更新
東京証券取引所自主規制法人上場管理部は、取引所金融市場における信頼性の確保のため、上場している金融商品等の品質の維持・向上を図っています。
(株)東京証券取引所(以下、東証)上場部が、会社情報の開示の相談やサポートにあたる一方で、上場管理部は、東証から独立した立場で上場管理に関する自主規制業務を行っております。当自主規制法人(上場管理部)による審査、処分その他の措置が適当であるとの判断をうけて、東証(上場部)は上場廃止や処分その他の措置を実施します。
金融商品等の上場廃止等に係る審査業務では、金融商品等の上場廃止に係る審査、上場有価証券の監理銘柄への指定、市場第一部銘柄から市場第二部銘柄への指定替えに係る審査を行っています。
会社情報の開示の適正性を確保することを目的として、必要かつ適当と認めるときに会社情報の開示の状況を審査し、その結果に基づき必要な処分その他の措置の内容を決定します。また、上場諸規則に定める事項の実効性を確保するため、特設注意市場銘柄への指定及び指定解除、改善報告書の提出、改善状況報告書等の提出、開示注意銘柄への指定及び指定解除、公表措置又は上場契約違約金の徴求が適当であるか否かの決定を行っています。
上場有価証券は、上場物件としての適正性を保持できるような要件を備えていることが必要とされます。このような要件を喪失した有価証券をそのまま市場に放置しておくと投資者に不測の損害を与えるおそれがあり、ひいては証券市場への信頼性を損なうこととなってしまうため、上場廃止といった判断がなされます。
上場管理部で行う上場廃止に係る審査のうち、例えば有価証券上場規程第601条第1項第11号a(虚偽記載)に規定する影響の重大性の審査では、必要な資料の提出又は関係者からの事情の説明及び説明内容を記載した文書の作成を求めるなどして、有価証券報告書等における虚偽記載の内容、その経緯、原因及びその情状その他の事情を総合的に勘案して判断を行っています。
上場有価証券の発行者は、投資者への適時、適切な会社情報の開示が健全な金融商品市場の根幹をなすものであることを十分に認識し、常に投資者の視点にたった迅速、正確かつ公平な会社情報の開示を徹底するなど、誠実な業務遂行に努めなければなりません。
上場管理部では、重要な会社情報の開示について、開示の時期が適切か否か、開示された情報の内容が虚偽でないかどうか、開示された情報に投資判断上重要と認められる情報が欠けていないかどうか、開示された情報が投資判断上誤解を生じせしめるものでないかどうかいった観点から、審査を行っています。このほか企業行動規範の遵守状況などの審査結果に基づき、以下に掲げられている処分その他の措置を行うことが適当であるか否かの決定を行っています。
(1)特設注意市場銘柄への指定及び指定解除(有価証券上場規程第501条)
以下に掲げる場合であって、かつ、上場会社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認めるとき、上場株券等を特設注意市場銘柄へ指定及び指定解除すること。
○上場廃止基準における支配株主との取引の健全性の毀損(有価証券上場規程第601条第1項第9号の2)、虚偽記載(有価証券上場規程第601条第1項第11号a)又は不適正意見等(有価証券上場規程第601条第1項第1項第11号b)、上場契約違反(有価証券上場規程第601条第1項第12号)、反社会的勢力の関与(有価証券上場規程第601条第1項第19号)及び公益又は投資者保護(有価証券上場規程第601条第1項第20号)の基準に該当するおそれがあると当取引所が認めた後、当該各号に該当しないと認められた場合
○上場会社が適時開示・企業行動規範に係る改善報告書を提出した場合において、改善措置の実施状況及び運用状況に改善が認められない場合
(2)改善報告書の提出(有価証券上場規程第502条、504条、505条)
上場有価証券の発行者が会社情報の適時開示が適正に行わなかった場合又は企業行動規範に違反した場合において、改善の必要性が高いと認められるとき、その経緯及び改善措置を記載した報告書(以下、改善報告書)の提出を求めること。また、上場有価証券の発行者が会社情報の開示に関する書類の提出等を適正に行わなかった場合等において改善報告書を求めること。
(3)改善状況報告書等の提出(有価証券上場規程第503条)
改善報告書が提出されて6か月経過後のほか、改善報告書の提出から5年間が経過するまでの間に、改善措置の実施状況及び運用状況に関する報告書(以下、改善状況報告書)の提出を求めること。また、提出された改善状況報告書において改善措置の実施状況及び運用状況が不十分であると認められた場合などに改めて改善報告書の提出を求めること。
(4)開示注意銘柄への指定及び指定解除(有価証券上場規程第506条)
会社情報の開示が直ちに行われない状況にあると認められる場合において、当該事実が開示されていないことを周知させる必要がある場合、その状況の周知のために開示注意銘柄に指定及び指定解除すること。
(5)公表措置(有価証券上場規程第508条)
適時開示や企業行動規範に係る規定に違反したと認められる場合において、その旨を公表すること。
(6)上場契約違約金(有価証券上場規程第509条)
適時開示や企業行動規範に係る規定に違反したと認められる場合において、東証市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認めたときに、上場会社に対して上場契約違約金の支払いを求めること。